《MUMEI》
*困惑*
「し、紫堂っ‥お前」

掴まれた手を振りほどこうとしてももう遅い。

瑠果は紫堂に引っ張られて歩き出す。

気を遣ってか紫堂が時折自分を振り返るのを、瑠果は少しもどかしく思った。

目が合う度に鼓動が高鳴る。

それは紫堂も同じだった。

互いにそれに気付きながらも、どうしていいのか分らなかったのである。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫