《MUMEI》
*初恋*
「紫堂‥ひとつ聞いて良いか」

「はい──何でしょうか」

「今まで誰かを好きになった事があるか?」

すると紫堂は少し戸惑ったような表情をしたが、すぐに答えた。

「お嬢様が初めてです」

すると、ふむ、と瑠果は頷いた。

「なら同じだな」

「?」

「私も誰かを好いたのは──紫堂、お前が初めてだ」

瑠果はニッコリと笑って紫堂の手を握り返した。

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