《MUMEI》 「ねぇ、アナタ〜…本当に行けないのぉ?」 「何度も言わせるなよ… ―…それより僕は眠いんだ… 夕方になったら起こしてくれ… …頼んだよ…。」 僕はシャツを脱ぎ花沢さんに渡すと、彼女に背を向けるようにして毛布にくるまった。 「―――……分かったわょ。」 彼女はシャツの胸元に鼻を近づけ、微かに残るフローラルの香りに顔を歪めていた―――……。 *=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*= 前へ |次へ |
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