《MUMEI》

「忘れてくれ‥‥」

「は?」

「全部忘れてくれっ!」

俺の声は心底悲痛だったと思う。だのに茶髪男はベッドの上生白の脚で胡坐をかきながら、

「無理」

と言い放った。
え?お前友達の方ですよね

「無理って何だ、その頭どっかにぶつけろよ出来るだけ強めに」

「記憶なくなる前に死んじゃうでしょーが!」

その前に俺が死にますてかいっそ殺せ

「お前馬鹿だから大丈夫だろ」

「無理なもんは無理っ」

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