《MUMEI》
暗闇
今日はいつもに増して気が重い。
私は散らばった酒の空き瓶と手首の傷を見て溜め息をついた。
「何やってんだろな…」

昨日私は何とも言えない不安に襲われ、封印していた過去がフラッシュバックした。
私のトラウマ…。

物心ついた時から7つ年上の兄に玩具代わりに蹴られていた。
父は八つ当たり等で私を殴る。
そして母は物を投げてくる。

そう、虐待だ。

父にいたっては性的虐待も。
私が中学2年の時、夜中に部屋に入ってきて夜這いをかけようとした。
私は寝たフリをしていただけだったので、寝返りをうったりして何とか被害は少なくすんだ。

しかし、あれから10年以上経った今でも、父に指が触れただけでも嫌悪感と憎悪が私の心の中で溢れる。

兄に対しては、ただ憎い。
両親に甘やかされて育ってきたせいで、30を超えた今でもスネかじりのまま。
そのしわ寄せは私にくる。

母には…

愛されたい。
ただそれだけ。


でもこんな感情は絶対に表には出せない。
出しちゃいけないんだ。
何故なら、私の心が崩壊するから。



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