《MUMEI》
*孤独*
紫堂は瑠果に抱き締められたまま動けずにいた。

手の触れている背中が熱い。

なかなか放そうとしないその腕は、さらに強く力を込めてくる。

「お、お嬢様‥痛いです」

「‥‥‥‥」

「お嬢様」

「ずっと孤独だった。お前が来るまでは」

「お嬢様‥?」

「何もかも‥つまらなかった」

「‥‥‥‥‥」

「お前は私を独りにしないと誓えるか」

紫堂は返事をする代わりに瑠果の背中に腕を回す。

「僕は一番良く分かってます。だから僕は‥お嬢様を独りにしない為に‥」

「紫堂‥?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫