《MUMEI》
衝撃
鈴木の言葉を聞いて、頭が真っ白になった…


「ごめんね…」


鈴木が謝る…


謝られても…そんな…


想像もしていなかった事態を、どう受け止めていいか分からない。


「いつから…?」


やっとの思いで聞いた。


「年末…」


鈴木が言いにくそうに答える。


「年末って…私がシドニーに行ってる間ってこと?」


「うん…」


そんな…


ショックで言葉が出ない。


「たった一週間で…」


「ごめん…」


鈴木はまた謝る。


「謝らないで!!」


どうしていいのか分からずイライラして、つい怒鳴ってしまう。


怒りと悲しみと後悔と、なんとも言えない感情でいっぱいになった…


「私以外に好きな人が出来たから迎えに来てくれなかったの?」


鈴木は返事をしない。


「もしかしてタツヤ君との約束も嘘なんじゃ…」


鈴木は黙ったまま…


「好きな人が出来たから私と別れたいってこと?」


言いながら涙声になった。

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