《MUMEI》
離れたくない
「泣いてるの?」


「ごめん…俺、二人のどっちかなんて選べなくて…」


鈴木が泣きながら言う。


「すげぇ勝手だけど、二人とも好きなんだ…」


何よそれ…


そんな会って数日の女と天秤にかけられるなんて…


「とにかく今から会って話そうよ!」


会えば鈴木も私の方が良いって思ってくれる…


「会えない…」


えっ…なんで…


「電話より会って話した方がいいと思うんだけど」


もう一度言った。しかし


「ごめん。会えない…」


「私とは会いたくないってこと?もう一人の子とは会ってるんじゃないの?」


鈴木は何も言わない。


その沈黙が肯定なんだと、私はやっと分かった…


選べないって言ってるけど本当は選んでるじゃん!!


とても悲しくて悔しい。


でも鈴木と離れたくない!

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