《MUMEI》
許さない
「私のこと、まだ少しでも好きなんだよね?なら、私別れないから!」


「でも会えないよ…」


鈴木は言う。


「なんで?二人とも選べないんでしょ?なのに、なんで私とは会えないの?」


私は頑張って優しく聞いてみた。


「彼女と約束したから」


は?


「彼女も今、彼氏がいて…別れるために頑張ってるんだ…だから…」


プチン


私の中で何かが切れた。


「だから鈴木も私と別れるよう頑張るってこと?私のことまだ好きって言ったのは何だったわけ?言ってることバラバラで全然意味分かんないんだけど!なんなのよ…そうやって私とその彼を悲しませて二人で幸せになるつもり!!絶対に許さない…絶対に許さないんだからっ!!!」


私はヒステリックに、まくし立てるように言って一方的に電話を切った。



なんで急にこんなことに…

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