《MUMEI》
*注文*
「──────」

紫堂が紅茶を飲み終わる頃には、既に瑠果は食事を終えていた。

どうやら今日の彼女はいつもより食欲があるらしく、紫堂は嬉しく思った。

「デザートは何になさいますか?」

瑠果の注文はアイスクリームだった。

これもまた珍しい、とそう思いつつも、紫堂は調理場へと急いだ。

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