《MUMEI》

「あー・・・・」

身体のだるさに無意味な撥音を漏らしながら、半身を起こす。今日は大学にも行かなくちゃならないし、夕方からはバイトだ。
凝り固まった首をぐいぐいと揉む、ふと、何か夢を見ていたような気がした。

何だっけ?

夢を見ていたという感覚はあるのに、夢の内容は思い出せない。ごきごきと首の関節を鳴らしながら記憶を探ろうとする。

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