《MUMEI》

「あ、ちょっとおでこ赤くなってんじゃん。何、熱でもあんの?」

煙草をくわえた顔が俺を覗きこむように近づいてきて、心拍数が跳ね上がる、急に上昇した血圧のせいでリアルに体温があがり、脳の奥が沸騰する感覚に吐き気すらする。

やばいやばいやばいやばい、やーばーばばい

硬直する俺、こちらを見つめる茶髪男、背後にロッカーでは逃げることも不可能。

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