《MUMEI》 *欲求*「‥‥‥‥‥‥」 「紫堂?」 「ぅわ‥っ、お、お嬢様‥」 「何をそんなにも驚いているのだ?」 「お、お目覚めになられたんですね」 「?──ああ、そうか。私は眠っていたのだな」 瑠果はキョトンとして言った。 紫堂は何とか落ち着くと、立ち上がろうと腰を浮かせた。 だが。 「?」 「もう少しここにいても良いか」 「あ、はい」 瑠果に引き止められ、紫堂は再び芝生に座る事になった。 前へ |次へ |
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