《MUMEI》

俺は必死に思考をめぐらせる。

別に男に興味があるわけじゃない、絶対に。ゲイだのレズだの、存在ぐらいは知っているが身近で見たこともないし、深く考えたこともなかった。何より、男同士の恋愛なんて考えてみたら気持ち悪い。何が悲しくて男とキスやセックスを、

そこまで考えて、自分が夢の中で茶髪男に食らい付くようなベロチューをしていたことを思い出し、気持ち悪さに胃液がせりあがる。



「英田ー?」

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