《MUMEI》

この子猫。少し前から、雨が降ると必ずと言っていいほどわが家にやってきて、こうして雨宿りをする。



最初は構いもしなかったけれど、見ているうちに愛着がわいてしまい……今のように、半分飼い猫のような状態になっているのだ。

首輪していないから、誰かが飼ってる可能性も低いし…



「そろそろうちの子になる?アンタ」


声をかけると、子猫はにゃあ、と一声鳴いてそそくさと縁側から降りてしまった。


あーあ、そんな嫌がらなくてもいいのに。


ため息をつくと、再び猫がにゃあにゃあと鳴きだした。

……なんだか、呼んでるっぽい?



仕方なく、つっかけを履いて縁側から立ち上がり、傘もささずに猫についていく。



…次の瞬間、私は自分の目を疑った。




「…だ、だれ…?」




庭から門に続く石畳に、一人の美青年が倒れていたのだ。

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