《MUMEI》 *無用*「──────」 紫堂は夕食で使った皿を片付けていた。 瑠果はというと、彼女は紫堂がそれを終わらせるまで待っているのである。 「紫堂」 「はい」 奥から紫堂が出て来て顔を出す。 「どうされました?」 「いや、ただ──」 「?」 「すまん、何でも無い」 「そうですか」 紫堂は安心したようにまた調理場へ戻って行った。 前へ |次へ |
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