《MUMEI》 朝私は目を覚ます いつも通りの朝 いつも通りの空 いつも通りの部屋 全てがいつも通り そう、いつも通り学校へ行っていつも通り授業を受けていつも通り家へ帰る ただ、それだけの日常 「美奈、早く起きなさーい。朝ごはん冷めちゃうわよー」 ああ、これが私の日常なんだ 母さんが私を呼ぶ声 「今、いくー」 それに対して返答する私 全ていつも通り いつも同じ 全てが同じ でも、ひとつだけ違うことがあった それが、学校 授業を受けることに変わりはない だけど、日に日にエスカレートするのは・・・ 考えるだけで気が重い 学校なんて休みたい 行きたくない いっそ、熱でも出て休めないものか・・・ そう思っても体はそうしてくれないものだ 熱なんてない、異常なんてない健康な生活 それすら嫌になる 全てが嫌になる 私はクラスメートのやっていることばかり考えてしまう それが、 私に対する、イジメ 嫌でも時間は経つものだ 時は止まることはできない 時計を見ると、もう7時50分だ 8時30分までには登校しないといけないのだから、急がないと・・・ そう思うが、脳は学校へ行くための準備を拒む だが体はそんなことはせず、準備を続けるだけ ああ、今日もまた始まる・・・ 窓からは、やわらかな日差しが差し込んでいた――・・・ 前へ |
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