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《MUMEI》 過ぎて行く過去2―あ、お世話になります。 ―アヤちゃん、今日もとってもいい子でしたよ。今起こしてきますね。 『アヤちゃん、ママお迎えに来たよぉ〜。』 『アヤ、はやくリュック背負って。帰るよ!!』 ママはすごく慌ててたと思う。 4歳くらいだったけど、それはすごく覚えてる。 『アヤ、パパの所に行くよ!!後ろに乗りなさい!!』 ママがすごい怖い顏して運転してた。 ―病院。 『理沙ちゃん。さっき息を引き取ったのよ。』 そう言ってどこかのおばあさんが泣いてた。 そのあとの記憶は、 『アヤ、パパにバイバイして。』 ママが泣いてた。 みんな黒い服を着てて、すごく綺麗な黒い車を見送った気がする。 たぶんお葬式。 あたしは泣いてなかったと思う。 あんまり会ったことがなかったから。 もっと小さいときに、離婚してたみたいだし。 よく分かんない。 それから13年くらいの間、ママに何人か彼氏ができたけど 誰ひとりパパにはならなかった。 ママはパパを愛してたのかな。 美穂のせいで、変なこと思い出したや。 前へ |次へ |
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