《MUMEI》
*抑制*
翌朝。

「‥‥‥?」

朝食の支度をしようと向かった先に、瑠果の姿があった。

「お嬢‥様?」

「おお紫堂、起きたか」

瑠果は振り返って微笑む。

「向こうで待っていてくれ」

「お嬢様‥それは──」

言いかけたが、瑠果の笑顔に抑制された。

紫堂はその場から離れ、瑠果が現れるまで待つ事にした。

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