《MUMEI》 *正論*「あ、ありがとうございます」 紫堂は差し出された皿を怖々と受け取る。 「あの、本当にやるおつもりですか?」 「お前の誕生日にお前が仕事をする必要は無いだろう?」 「いえ、ですから──」 紫堂が続けようとするのを遮って瑠果は頷く。 「ああ、私はお前に絶対服従を約束した。だがお前はまだ私にするな≠ニ命令してはいない」 「‥‥ハイ、その通りです」 「お前が命令すれば私は止める。だがそうでないのならやらせてもらうぞ」 瑠果は黒い裾を引きずりながら紅茶のポットを取りに向かう。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |