《MUMEI》

ごろごろとベッドの上を転がる。シーツの上に放置されたエメラルドグリーンのプラスチックを指先で撫でる。アイツ2日ともメール送ってきてたな、さんざん迷った挙句何も返信せず、さらに心配をかけたことに申し訳なさを感じる。いくつかあった着信も無視したままだ。
明日はバイトに行こう、今の落ち着きなら別にあの日のようにパニックに陥ることもないだろう。

そう決心して、タオルケットにくるまりなおしたときのことだった。

突然震えだす携帯。アイツかと思い、寝そべったまま片手で開くとディスプレイに浮かぶ11ケタと「店長」の2文字。

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