《MUMEI》
*出発*
支度をし、船着き場についた2人は、涼しい風に吹かれながら立っていた。

「ヨットはあそこにある」

「あれ、ですか?」

2人が乗れるのがやっとの小さなヨットだった。

「さあ、乗るぞ」

「え、ちょ‥お嬢さ‥」

瑠果に引っ張られ、紫堂はヨットに乗り込んだ。

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