《MUMEI》
東京下
タモリは撮影の合間をぬって英語の勉強にはげんだ。


魔法戦士「天童よしみ。お前はあの者を阻止しなければならない」

天童よしみ「いいえ。私は魔法戦士(マジカルファイター)ではありません」

天童よしみはあふれる涙をこらえきれず、魔法戦士(マジカルファイター)を振り切りはかなげに外へと飛び出した。

魔法戦士「じきに気がつく…。自身が私達であることに…」



パキスタンの空は思いの外青かった。
言葉も通じない地で父は太陽光に焼かれていた。
父の足元に一匹のやせた牛がすりよってきた。

父「ああ、お前がセイントだったら…。なぜあの子なのだ」

握った拳をかくしていると、牛は「ノウ」と鳴いた。

父「おお、セイントよ」

父は牛をひしと抱き締めた。

さんざめく石庭。京都。
静かにねむる仏たち。京都。




今朝はクラスでフナをさばいた天童よしみ。
たった数時間で海にまできた。
打ち上げられたポットに長女の姿を見た。

天童よしみ「長女…」

天童よしみはポットのボタンを押した。
わかめスープが出た。

天童よしみ「美味」

足元でわかめが踊っていた。
あるはずもないもずくが天童よしみのために踊っていた。
南端の妖精、海ぶどうも踊っていた。

反射的に天童よしみは、荒れ狂う波から一つの民家を、海藻を使って守った。

天童よしみは苦しみを守る力に変えた。

手中の海綿は肌にとても優しい。

天童よしみは魔法戦士(マジカルファイター)を覚醒した。

三人の魔法戦士(マジカルファイター)はうなずいた。

桜餅が女にぬれた、
格子状の春。

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