《MUMEI》

「いらっしゃいませぇ!!蓮さん、凛香様ご来店です」


「蓮♪今日はありがとうね!ちょっと休憩になったからきたよ!」 


「あ、凛香ありがとう!!悪いな!!」

「なんか忙しそうね?」

「まあね・・・」 


「それより聞いてよ!!あたしの背中に傷つけたやつ傷害で送検されたみたいよ!あたし慰謝料とってやるの!!」

「そうか!順調なんだな?無理するなよ。」 

そんな話のなか、今朝キスをしたのを思いだした。

美羽が目の前にいて凛香と仲良く話すのがなんだか後ろめたかった。美羽をちらちらみてるとさすがは、凛香。
「あんたああいうタイプに意外に弱そうよね、」

といってきた。

目が泳ぐ。そりゃもうバタフライのように豪快に泳いでいるのが自分でもわかった。

「ば、ばか。あんなガキみたいなの無いよ。」


「そう?凛香様のメイク技術をもってすればかなりいい女になりそうよ?」

「特殊メイクだもんな。」


「し、失礼な!元がいいからさらに良くなるって事よ。」


「ははは!!」


たわいもない話のなか、美羽がこちらをずっとぼーっとみている。


どうしたんだ?

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