《MUMEI》 *流星*「‥ぁ」 瑠果の言った通り、白い筋が夜空を滑り降りて行くのを、紫堂は見た。 「‥‥‥‥‥‥」 「見たかっ、また流れて行ったぞ?」 「何か──いい事があるかも知れませんね」 「そうだな、うむ。きっとそうだ」 瑠果は満面の笑みを紫堂に向けた。 「何だろうな、良い事とは」 「何でしょうね」 見上げた夜空の彼方に、白く輝く光が煌めいている。 前へ |次へ |
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