《MUMEI》
*睡魔*
「‥‥‥‥‥‥」

ふと時計を見る。

午後11時。

瑠果はまだ目を開けていた。

(紫堂はどうしているだろう‥)

紫堂の部屋は隣りだ。

気配からして、彼はまだ起きているようだったが、特に用がある訳ではなかったので瑠果声を掛ける事はしなかった。

「‥‥‥‥‥‥」

瑠果はサイドテーブルのライトを消すと、ベッドに横たわる。

小さく欠伸をすると、ゆっくりと瞼を閉じた。

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