《MUMEI》 *突発*「お前──そんな所にいたのか」 紫堂がいたのは、昨夜2人で星空を見上げた屋根の上だった。 「どうしたのだ?」 「あ、すみませんつい‥。ここは眺めがいいですから」 「私も行って良いか?」 「はい、どうぞ。‥!?」 瑠果は側の幹を上ると枝から飛んだ。 「お嬢様‥何を‥」 「いや、軽く体操代わりにだな」 「──────」 瑠果のあまりの突拍子のなさに、紫堂は驚くばかりである。 前へ |次へ |
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