《MUMEI》 *湖水*「ここまで戻って来れば安心ですね」 「だが、まだ何も危険では無かったぞ?」 「危険になってからでは遅いですからね」 「そうか、それはそうだな」 「では行きましょうか、お嬢様」 「‥‥ああ」 瑠果は紫堂に手を取られて歩き出す。 「そうだ、この先には確か──」 「?」 「湖がある」 「湖‥ですか?」 瑠果に連れられるがまま、紫堂は湖の側に来た。 湖水が陽の光に反射して煌めく。 前へ |次へ |
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