《MUMEI》
*足音*
見慣れた空間。

瑠果はほんの少し懐かしい気持ちがしていた。

静かな屋敷に、階段を上る2人の足音が響く。

「──────」

「どうされました?」

「あ、いや‥すまん」

瑠果は紫堂が部屋へ荷物を運ぶと言って付いて来るのを拒む事が出来なかった。

部屋の扉を開けると、紫堂はベッドの脇に荷物を置いた。

そして、ご用がありましたらお呼び下さい、と言い残し下へと降りて行った。

「‥‥‥‥‥‥」

瑠果は荷物を元あった場所へと戻し始めた。

そしてそれが終わると、今度はハタキを片手に部屋の掃除を始める。

部屋がすっかり綺麗になると、瑠果はベッドに腰掛けて一息ついた。

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