《MUMEI》
伊藤視点




「はあ…、ゆうちゃん…」





――失神と失禁でぐったりしている裕斗。





慌ててタオルケットをたぐり寄せたが殆ど間に合わずシーツに染み込んでしまった。



そこまで相手を感じさせれた事実は男冥利に尽きるって〜もんだが、さて、それよかこの子はそろそろ帰らねばマズイ時間だっつーのが一番気になる訳で…




「♪♪♪♪♪♪」



「はいはいはい!はいよ〜!」




ローテーブルの上の裕斗の携帯に迷わず出る。



『お早うございます!もう起きてました?』




「…起きたけどまた寝たっつ〜か、なんて申したら良いのやら…」




『あ!い、伊藤さんですか!お早うございます!』




――実は裕斗のマネージャーには俺達の仲はカミングアウト済みだっつーかバレたっつーか。




何かと世話になったりしている訳でまあ、
とにかく今は俺んとこに居るから時間出来るだけギリギリでこっちに迎えに来るようにして貰った。





さすがにおもらしはショックだったのか本気でぐずる裕斗を風呂に入れて綺麗に洗ってやった。





――だいたい昨日から何回してんだよ、そりゃ〜〆で失禁ぐれ〜しちまうかもなって出来るだけ軽く、当たり前のように言ってやったらほっとした表情で俺の腕をきつく抱きしめてきた。




――俺はもっと裕斗に安心して欲しくて、昔飲み過ぎて朝起きたらうん〇を漏らしていた話をしたら今度はめちゃめちゃ嫌な顔をされて―――。





しなきゃ良かったと






ひたすら一人反省した。




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