《MUMEI》
*喫茶*
店を後にした2人は、近くの喫茶店に立ち寄っていた。

普段紅茶は屋敷で飲むのだが、瑠果が空腹だったのでそうする事にした。

よほど空腹だったのか、瑠果は紅茶とケーキ2つを平らげ、更にアイスクリームを追加注文していた。

紫堂は飲みかけの紅茶が入ったカップを手にしたまま瑠果に見入っている。

「どうかしたか?」

その言葉に、紫堂はようやく我に返った。

「あ、いえ‥すみません」

すると瑠果が苦笑したので、思わず紫堂も笑い返した。

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