《MUMEI》

――…でも僕は、楽しみは最後までとっておく性分だ…。


きちんと手順を踏み、濡れそぼる蜜をそっと舌先で汲みとる…


「…イャ…ああぁ〜…!」


口内に広がる潮の香りを味わいながら、悪戯な指先が肉芽を掘り起こす…


ビクッ!…「あァッ!!」


直ぐに、かん高い喘ぎ声が室内に響き渡った…



僕は、彼女の秘密の部分に顔を埋ずめると…


柔らかな桃の果肉が僕の両頬を挟みつける――…。


けして芳しいとは言えない生活臭も、彼女の躰から生まれたものと思えば、愛することも躊躇わない…。



「はぁあああああああぁ!」


唇を噛んで、恥ずかしさを押し殺していた彼女の中で、何かが外れた――…

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