《MUMEI》

セックス――…



それは子孫を残すための崇高な儀式――…



――…つまりフィニッシュを外に決めるという行為は、生命を継続する上での背徳を意味する。


当然、彼女の中で果てたいという欲望は、僕のなかにも雄の本能として刻まれている。



ああ…カオリちゃん…


僕の腕の中で彼女は、一心不乱に悶えている…。


その身体の奥に、僕の遺伝子を注入したい…!


だが、そんな事が許されるはずが無い!



僕の中で、セックス元来の目的を果たしたい動物としての欲望と、理性ある人間としての葛藤が始まる!


だが、フィニッシュのときは刻一刻と迫っている。


「ハァハァ…カオリちゃん…いくょ…」


僕は腰の回転を早める――……!


「ああぁ!磯野くん!来て!あぁいぃ!ハァぅあああッ!!」

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