《MUMEI》 *紅葉*「おお、椛がすっかり紅葉しているな」 緑色だった木の葉はすっかり色付いて秋の風に揺れている。 瑠果は低い枝から一枚葉を取ると、愛しそうに見つめた。 紫堂はそれを見てある事を思い付いた。 「あの、ちょっといいですか」 瑠果が椛の葉を手渡すと、紫堂はそれを束ねている彼女の髪にそっと飾った。 前へ |次へ |
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