《MUMEI》
*姿見*
「‥‥‥‥‥‥‥」

瑠果は鏡に映り込んだ自分の姿をぼんやりと見つめていた。

とても自分とは思えない。

「──────」

ライトのせいか、白い色が少し眩しい気がする。

そして何より、

(歩きにくいな‥)

着慣れないドレスは動き辛い。

瑠果がそんな事を思っていると、しばらくしてノックがした。

無意識に胸が高鳴る。

瑠果が入るよう言うと、ゆっくりと扉が開いた。

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