《MUMEI》

「くっそーあぁもう何かパーティー死にそうだし」
「だから薬草買っとけっつったんだよ」
「もう、もっとちゃんと言えよ!」

熱を持った黒のボディがうぃんうぃんと音を立てている、かれこれ1時間も同じダンジョンをぐるぐる回るって、よく飽きないな。馬鹿さと忍耐力に乾杯。

「な、腹減らねぇ?」

ごろりと床に寝転がったまま、ローテーブルに向かう俺を見上げる眼鏡の奥の茶色の目。

「あーちょっと減った」
「俺コンビニ行ってくるわ、何いる?」
「竜田揚げ弁当とハーゲン」
「うげ、カロリー高そー」
「おごりだったらそこクリアすんの教えてやる」
「ほんと!?」

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