《MUMEI》

「ッイ、」

興に乗り始めた男が、俺の首筋に噛み付いた。近くに感じる香水だか整髪料だかの臭いがアンモニア臭と重なって、胃が震える。鎖骨、胸、腹と噛み付かれて、嫌悪感に吐きそうになる。
乳首に吸い付かれ、舌で舐められる。湿った生暖かい感触、気持ち悪い。

「好きだったんだ、あのときからずっと好きだ」

はぁ?コイツ何言っちゃってんの
にこにこと微笑みながら胸を愛撫され、わけがわからない。こんな状態で告白されて嬉しい人間なんているわけない、ましてや同性になんて

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