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《MUMEI》 喪失木枯らしの吹き始めたこの頃、陽が傾きかけて尚二人掛けテーブルに腰掛け 白壁を相手ににらめっこを続ける一人の男が居た。 辿り着く筈もない答えを探しているのか、いや、現実を直視するのが怖いのか。延々と自問自答を繰り返している。 事の発端はこうだ。 彼女が姿を消した テーブルの上に置かれているスーパーのレジ袋には、今日迄当たり前の様に買っていた二人分の食材が詰め込まれている 袋を恐々と手繰り寄せてみた 彼女と持ち合った温もりが残っている・・・そんな淡い期待は早くも砕け散った。ツルツルした、ビニール素材の冷たさが伝わるばかり 彼は視線を手元に落とし、瞼を閉じた。 見つからない いや、見たくもないこの現実に対する答えに引き寄せられる様に考えを巡らせながら。 前へ |
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