《MUMEI》
*散策*
「怖いのか?」

「いえ、ただ‥お嬢様の身の危険を‥。──向こうの方へも行ってみましょうか」

冬夜の提案に、瑠果は大人しく従った。

2人は気ままに散策をして、再び屋敷の表側へと戻って来る頃には、瑠果の小さなバスケットは彼女が拾った小枝や落ち葉、木の実などでで一杯になっていた。

「なかなかの収穫だな」

瑠果は満足げに笑った。

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