《MUMEI》

「――どうしたの?」


カオリちゃんは僕の小さな溜め息の理由を気遣い、問いかけてきた。


「いや……ごめん…なんでもないんだ。」


僕は不穏な想像をやめて、彼女を抱く腕に力を込めた…。


「――……。」


愛する人と幸福を分かち合う時なのに、沈黙が苦しい…。


僕は彼女の髪に顔を埋め、ただ彼女を愛する気持だけに没入した。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫