《MUMEI》 「「愛情込めた手料理に決まってるじゃん!」」 「それこそ、ワンパターンだろう!」 春樹さんに怒鳴られ、二人は厨房に走って行った。 「…たく!」 「とりあえず、荷物は帰りまでどこかに置いておいたら?」 「…は、はい」 私の両手には既に花束を持つ余裕が無く、瞳さんに一緒に運んでもらった。 その後も私は沢山の人達からプレゼントをもらった。 (…雅彦の時ってこんなにすごかったけ?) 「いや〜、すごいね、さすが蝶子ちゃん」 考えていたら、雅彦が目の前に来た。 「ねぇ、雅彦の時は、プレゼントどうしたの?」 「ん?俺はもらってないよ」 「え?」 (どういう事?) 「こいつらには…『シューズクラブ』の店員には、客からプレゼントが山ほど届くからな」 いつの間にか来ていた克也さんが説明してくれた。 「俊彦は?」 「トイレだから大丈夫だ…これ」 克也さんはリボンの付いたワインボトルを私に手渡した。 「ありがとうございます」 「じゃあ、俊彦の所に戻る」 克也さんはズンズンとトイレの方に歩いて行った。 「やっと俺の番だね」 雅彦は、靴の箱を持っていた。 前へ |次へ |
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