《MUMEI》
*菓子*
冬夜がもう一度淹れ直して戻って来ると、瑠果は既に紅茶を飲み終えマフィンを食べ始めていた。

大皿にはケーキやクッキー、マフィンやスコーンなどの菓子が盛られている。

瑠果は冬夜の作る菓子が大好きだった。

普段不器用な冬夜だが、菓子作りだけは失敗した事がなかった。

それは唯一、彼の特技なのである。

自分の作った菓子を食べて笑顔になる瑠果を見ると、冬夜は嬉しくて仕方がないのだ。

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