《MUMEI》 私の食事が終わると、冬夜は必ず席を立って私の皿を下げに来る。 自分の食事がまだ済んでいないというのに‥。 「──お嬢様」 「?」 「お皿、お下げしますね」 「ああ、すまんな」 「お構いなく」 まるでレストランだな‥。 「ああ、そうだ冬夜」 「はい」 「屋根裏へ行っても良いか。満月を眺めたいのだが」 「お月見ですか?」 「ああ。お前もどうだ?」 「では、後でご一緒させて頂きますね」 前へ |次へ |
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