《MUMEI》
真夜中のメール
―――ヴーン!…ヴーン!



不仕付けなバイブレーション音が闇を切り裂いた。


音の正体は、僕のスーツのポケットにある携帯電話だった。


2コールで切れたことから、おそらくメールだろう…。


「誰だ?…こんな夜中に……。」


僕は放っといて、そのまま眠りに落ちようとした…。



だが――…

何故かこの日に限って、そのメールが気になった。



僕はベッドから降りると、携帯電話を手に取る。


そして折りたたみ式のパネルを開く――…




送信者―――『中島』

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