《MUMEI》

――誘うったってなあ…。





「はあー、どうしよ」




マンションの駐車場に車を止めたまま、なんとなくそこから出る気がしない。





座席を目一杯リクライニングさせ暫くぼうっと天井を見つめる。







――ま、とりあえずメールすっかな―――






ジーンズのポケットから携帯をだし俺はメールを打ち出す。





今日初めて知った…、最近気になってしまった子のアドレス。









かなりドキドキしながら俺は送信する。

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