《MUMEI》 追憶のプールバー=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* ――――1週間後………。 夕闇迫る頃―――… 僕はゴミゴミとした街の片隅にあるコインパーキングに、シルバーのベンツ……SLRを停めた。 「下北沢か………学生のとき以来だな…。」 車から降りて、変わらぬ街をぐるりと見回した後、僕は中島の携帯を呼び出した。 *「…プ…プ…プ…お掛けになった電話は、電波の届かないところか―――…………」 無機質なアナウンスが流れている…。 ―――……ということは…。 僕はライブハウスが立ち並ぶ路地裏を通り、角を曲がった2件目の店に向かった。 前へ |次へ |
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