《MUMEI》 私が俯いていると、冬夜は説明を始めた。 「木陰で眠ってらしたのでベッドまでお運びしたんですが──‥」 問題はその後だ。 寝顔を見られるなど‥。 いや、別に構わんのだが、しかし──‥。 「すみませんでした、失礼をしてしまいましたね‥」 「冬夜」 出て行こうとする冬夜を、私は呼び止めた。 「命令しろ」 「お嬢様‥?」 「私に命令するのだ」 「──────」 「どうした?」 「では──抱かせて下さいますか」 「‥‥!?」 「命令していいんですよね?」 ああ‥言うべきではなかったか。 だが仕方無い。 命令には絶対服従だからな‥。 それに この想いは変わらない。 私は彼を想い続ける。 永久に 限り無く──。 *** 番外編‐永久の想い‐終 前へ |次へ |
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