《MUMEI》
番外編‐2人の定め
「お嬢様、どうしました?」

「ん?──ああ、少し思い起こしていたのだ」

「と‥いいますと?」

「これまで色んな事があっただろう?」

「はい、ありましたね」

「楽しかったと思ってな」

「僕も同じです」

「不思議だな‥──」

「?」

「あの出会いが無かったら──今頃私はどうしていただろう」

「お嬢様‥?」

「お前の言った通り──運命だったのかも知れんな」

「そうですね」

「うむ、きっとそうだ」

父上が私達を引き合わせてくれた‥。

だから今の私達がある──。

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