《MUMEI》 「なんかワインを飲みすぎたかも…眠いわ」 「少し寝てなよ」 私は佐久間の車に乗ってから、大して眠くもないくせにすぐに目を閉じた。 やっと落ち着ける… 今日は佐久間の部屋探しに付き合ったり、太一に再会したり…なんだかバタバタして疲れていた。 太一……あんまり変わってなかったな…… そんなの当たり前か… 別れてまだ4ヶ月しかたってないんだもの。 太一は………今日のこと、どう思ったんだろ…? 私は佐久間のことを、太一が客だと信じてくれてるか不安だった。 あんなに慌てた私を見て、不自然だって思われてるかもしれない… 佐久間さんが余計なことするからっ! 思い出して、また腹を立てる。 あの時……… もし私が一人だったら、どうなってたんだろ? なんて、どうにもなるわけないか… そう…もうどうにもならないんだから… でも…… 太一が一人で良かった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |