《MUMEI》

「わかりました」


私も俊彦が何を話すのか気になった。


「じゃあ、一ヶ月後に、またね」


「はい、また」


そして、長い長い一日がやっと終わった。


(一ヶ月後か…)


それまでに、私が『シューズクラブ』に行く事はほとんど無かった。


『シューズクラブ』の店員が『クローバー』に来る事もほとんど無かった。


休日も、会わなかった。


しかし


だからといって


『全く会わない』わけでは無かった。

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